ゼミ39-34 最終報告会に向けて
振り返りが終わり、この3ヶ月半の船旅で得た知識の整理がひと段落しました。
そして、船を降りた後のことについての話題が増えていきます。一体私たちは、陸に降りてからどうなっていくのか?わくわくも半分、不安もありました。
そんな中、
「GTCで得たものを何か外にアウトプットしたい」
「自分たちのやってきたことが何だったのかをまとめたい」
「まとめるだけではなく、体現、表現したい」
「みんなで最後に一つのことに向かって進んでいきたい」
という声が上がります。
最終報告会というかたちで、GTCゼミを最後に締めくくって終わろう、ということで準備が始まりました。
会のシナリオを考えます。
それぞれがイメージする最終報告の形をすり合わせていきます。
最初の頃は、それぞれが遠慮しあっていたり、話の糸口を探り合っている姿がよく見られたメンバー同士のディスカッション。話すべきテーマが自分ごとになりきらず、少し遠くに感じて戸惑ってしまったこともあったかもしれません。
しかし、今は違います。
発言するのも、聴くも、みんなが今必要な役割を意識して、「この場にいたい」という気持ちで参加しているのが伝わるのです。
「みんなでつくりたい」という気持ちが一体になりはじめているようです。
話し合いは3度、4度と続きます。
ゼミの時間が終わっても、「もう一回集まろう」「もう少しここを詰めよう」
という声が上がります。
「もういいじゃん」とは、誰も言いません。
普段はひょうきんで、ムードメーカーな社長。打って変わって、話し合いの時はほとんど話さず静かに聞いています。もしくは、ただひたすらに、いつも彼が持ち歩いているノートに何かを書いています。
そして、もう、にっちもさっちもいかない、ここぞという時に決定打を放ち、助けが必要なところにそっとアシストを入れてくれます。それは、簡単にやっているように見えて、どれだけ彼自身が自問自答して導き出したものなのだろうと、いつも考えさせられます。
最初の頃は、「ディスカッションで話す内容についていけない」と言っていた高校3年生のファンタ。アイデアを出し、それが廃案になってもまた新しいアイデアを出す勇気。伝えたいという気持ちが湧き上がってくるのはなぜなのでしょう。爆発的に発言量が増えました。彼の素朴な疑問や、むき出しの言葉がみんなの心に刺さり、チームを前に進める原動力になります。
最初の方は、聞き役が多かったももちゃん。今は自分の意見を伝えたり、通じ合っていない話の論点があれば仲介を入れてくれる、そんな存在です。絵で表現するのがももちゃんというイメージがありましたが、GTCでのももちゃんは、その場全体がキャンバスであり、彼女のあり方そのものが、"表現"だったと思います。
いつも、ゆったりとしているようで、みんなのことを本当によく見ているまっきー。
みんなの空気がピリピリしたり、疲れを感じていることにもよく感じとってくれています。必要な場面では言葉を添えてくれる、いると安心できる、そんな存在です。
その場の翻訳者のような知亜。今何が起きているのか、誰が困っているのか、何がこれから必要なのか、その場の文脈を理解するだけではなく、みんなが腑に落ちやすい言葉でいつも発信してくれます。それも「答え」となることばかりではなく「わたし今、ここが分かんないんだけど、こういうこと?」「それ、超いいじゃん!」と率直な疑問や感情をさらけ出してくれる人です。みんなで何かをつくり上げる時の起点となることが多かったのではないかな。
イメージできること、できないこと、自分がやりたいこと、そうではないことをはっきり言葉に出来るふーみん。ふーみんの関心ゴトに対する熱量が、確実にみんなに伝搬し、それが広がり、結果、大きなうねりになります。彼女は疑問に思ったことはとことん追求します。こだわりがあるのは、彼女の本気がそこにあるからだと、見ていて感じます。
全体の話の方向性がどこを向いているのかを常に意識してくれているたまちゃん。自分だけではなく、ゼミ全体のこと、ゼミだけではなく、報告会に来る人たちのこと、常に複数の視点を持っているたまちゃんは、誰よりも厳しくものごとを見つめられる強さを持っているのかもしれません。
ゼミの最終発表と自分のやりたい企画のスケジュールがカツカツで、それでもどちらも手を抜かないトレジャー。人前で歌うこと、詩を書くこと、イベントを企画して回すこと、この船旅ではいろんなやり方にチャレンジしてオリジナルな学びを作ってきました。日々彼が自分に向き合うことでこそ発揮できるその力は本番にこそ、とっても強いのです。
報告会まであと数日。
思い思いの過ごし方で準備を進めていきます。
議論が白熱する時もあれば、そうでない時もある。ゼミ生たちを見ていると、この準備期間やその過程にこそ、たくさんの気づきが眠っているのかもしれません。