シンガポールツアー報告 part3
船内に帰ってきて、現地の学校の先生たちと交流会をおこないました。
まずは、日本の教育の特徴をGTC生から紹介。
シンガポールの教育と比べて、特徴的な点として、
小—中—高で6—3—3制であるということ
うち小・中が義務教育であること
大学の進学率は5割ほどであること
小学校では掃除や給食が毎日あること
などを紹介しました。
中学校の先生たちと「多民族社会」「能力主義」について30分ほどディスカッションを行いました。
シンガポールでは、小さい頃から異なった背景の言語や文化を持つ子たちの集団で暮らすことが普通です。その中で、大人や先生が一人一人を大切にするという意味で、誰か特定の子に対して特別扱いをすることはないと言います。
どんな背景の子であっても、同じクラスで学びます。それは特別な配慮が必要な子に対しても同じように考えるそうです。
何か全体に向けて必要な情報があれば、その子自身が自分の口から伝えられる場を先生がつくります。そうすることによって、子どもたち同士でお互いのことを知りたいという気持ちを育むことにも繋がると言います。
また、能力主義や学力格差の問題についてもディスカッションで触れました。
これまでの競争主義的な政策に対し、今は政府自身も課題意識を持っており、変わりつつあるとのこと。一人一人の個性を活かす教育や、その子の持つキャラクターを認め合えるような環境を作ることを現場の先生も意識しているということでした。
ツアーの参加者の中には、日本の小学校で長い間働かれていた元教員の方もいらっしゃり、こういったシンガポールの多文化共生に対する教育が、日本で取り組まれている人権教育の考え方と通じるところが多く、シェアできてよかったという声も上がっていました。
それぞれで切り取る視点は違いますが、多くのことを持ち帰る良いツアーとなったのではないでしょうか。
みなさん、ありがとうございました!