シンガポールツアー報告 part2
前回の記事ではチェンファ中学校の先生によるICTを導入した模擬授業で、地理と数学の授業を受けた様子を紹介しました。
続いて、今回は、科学です。
(この日は3人もの先生に模擬授業を行っていただきました!)
「Team-Based-Learning(略してTBL)」という指導方法の紹介をしていただきました。
従来の学習は、予習—授業—復習(もしくは宿題)という形を繰り返し、テストを行う方法で組み込まれていました。実際は、予習する量に比べて復習や宿題など、授業の後に行われる学習が多くなってきているのが現状です。
授業では、インプット中心のものが多く、どうしても学習者が受け身になっていまう光景も多く見られます。
TBLは、それを反転させた形として従来の教育方法とは異なる指導方法として位置付けられています。
上記の図のように、授業の前に各自で本を読んでいたり、ノートにまとめてきていたりという作業を行います。
そして、授業では個人で事前に行った学習の内容を用いて、チームで活動を行います。具体的には、事前にある本のある章を読んで自分の意見をまとめておき、当日に自分の意見をチームとシェアするなどがあります。
また、それぞれで課題や疑問を持ち寄り、チームでその解決方法を学ぶということも行ったりします。
メイリン先生の科学の授業では、そういったTBLの学習形態をとりながら、
チームで調べ学習をする際に有効な手段として「edomodo」というアプリも取り入れています。
edomodoは無料の学習オンラインアプリです。
オンライン上で動画やテキストを共有することができるため、意見を交換したり、その日授業で使った教材をネット上に共有したりすることもできます。
生徒にメールアドレスを作ってもらい、そのアドレスで一人一つずつedomodoのアカウントを取得します。上記のようにノートをアップすることもできるため、学校に出席できなかった生徒がこういったツールを通して授業に参加することもできるそうです。
続いて、先生たちに案内していただき、学校の内部を見学しました。
ここは貯水池です。
水質を調べたりするときに活用するそうです。
理科室です。前を向いて座るスタイルの教室ですね。
実験をする時は、こういったゴーグルをかけて行います。
そして、驚くべきはこちらの写真。
学校の中にもこういったアクティビティが楽しめるような設備がいたるところにあります。生徒たちは、命綱を付けて活動をします。
こちらは職員室。
職員室は日本と違って、先生たちの趣味のものや写真でいっぱいです。
職員室の奥には、先生たちがコーヒーブレークできる部屋があります。
その奥に、私物を入れられる冷蔵庫があるのですが、ハラール(イスラム教のひとが食べる食べ物)用の冷蔵庫もありました。こういったところにも、多民族国家である一面が見られます。
部屋に戻って、ツアー参加者と先生方とで写真を1枚。
短い時間でしたが、みなさんに暖かく迎えていただき、とても学びの多い時間を過ごすことができました。