Global Teachers College

未来の世界をつくる「教育」という営みをテーマに、 地球一周の船旅の中で開講されるプログラム

ゼミ21 振り返りジャーナルを読み合う

この日は、船旅が始まって最初にGTCが開かれた時にみんなに一番最初に配った「振り返りジャーナル」をゼミ生で交換して読み合いました。

 

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ノートの書き方やペースは自由です。もちろん課題でテーマが決まっている日以外は内容も自由。

振り返りとしてその日のハイライトや今の気持ちを、毎日4コマ漫画にしてまとめるスタイルの人もいれば、詩的な文章を描く人、毎日決まった様式で書く人もいれば、その日によって違う色のペンで書く人など、ノートの使い方一つとっても自由です。

 

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「こんなことあったなー」笑うあーりーこと有田さん。

 

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「これってどういうことなん?」
と単純に疑問に思ったことを本人に聞く社長こと泉くん。

 

同じ体験であっても、書き手が違うことで違う体験に見えてきたり、
自分が忘れていたことでも、仲間が書いた文章を読んでその時のことが思い出せたり。

 

お互いの信頼関係があっての、このやりとり。みんなが自分たちの違いを認め合っていながらも受け入れている証拠だと感じました。


最後に、他人の振り返りジャーナルを見て思う「自分らしさ」を、一人ひとり語ってもらいました。
以前、「自分を知るためには他者と世界が必要なのだ」と水先案内人のリヒテルズ直子さんが語ってくれたように、他の人といる中で発見する「自分らしさ」をポジティブに受け取ってもらえればと思います。

 

ゼミ20 自分の年表づくり→シェア

ゼミは第3セメスターに入り、 「自分を知る」ためのワークをこの日は行いました。


ゼミの時間までに自分のことを振り返る材料として「略歴表」を作ってきてもらいます。形式は人それぞれ。履歴書のようなスタイルに書いてくる人もいれば、ノートに手書きで絵と共にまとめてくる人もいました。

 

まず最初に、みんなの略歴表を配り目を通した後に、3人1グループになってお互いの略歴を読み合います。

 

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ちなみにGTCではリラックスして学びやすいスタイルで過ごすことを大事にしているので、こんなふうに床に寝転んで書いたり読んだりすることもしばしば。

最近はふぁんたこと野茂くんの持ち込んだプーさんがみんなを和ませています。(これは、フィンランドやオランダの学校を見に行った際に、ぬいぐるみが置いてあり、それを真似てふぁんたがやり始めたことで、功を奏しています。笑)

 

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「お互いに、ここまで50日間ゼミ生仲間としてやってきたけれど、改めて知ることがたくさんあって面白いね」「人の人生って本当に一人一人違って素敵やね」と思わずいろいろなつぶやきが漏れていました。

 

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船に乗って50日。
第一セメスターではチームビルディング。
第二セメスターでは、インプット期としていろんな情報を取り込んでいきました。


そして迎えた第三セメスター。自分の教育観や自分の学び観の構築をこれから行っていくために、まず最初に自分を知ることから。
今日は、人生を振り返るという意味で自分の過去を語ってもらいましたが、また次回からも違った視点で自分と向き合っていきます。

 

 

フィンランド&オランダオーバーランンドツアー報告 part1

92ndクルーズでの教育関連ツアーの目玉は、何と言ってもフランスから一旦船を離脱し、フィンランドとオランダを訪ねるこのオーバーランドツアーです。
5日間に渡る今回のツアーに参加したのは、GTC生から5名、一般の参加者から1名の計6名でした。

フランスのル・アーブルにて下船し、一行はバスに乗りパリの空港へ。
空路でフィンランドヘルシンキに到着しました。
着いたころには日が沈んでいました。つまり移動にほぼ一日を費やしました。

それからのフィンランドでの行程は、


●2日目

(1)クオッパヌンミ総合学校訪問

 ・授業見学

 ・生徒さんたちによる説明

 ・食堂にて昼食

(2)ユースセンターKlubi視察

 

●3日目

(1)ヘルシンキ市内の図書館視察

・Helsinki University Main Library

・Rikhardinkatu Library

・National Library of Finland

・Kirjasto 10

(2)かもめ食堂にて昼食

 

という感じです。

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2日目の朝、ホテルにてコーディネーターのヒルトネン久美子さんと合流し、バスでヘルシンキ郊外にあるクオッパヌンミ総合学校へ向かいました。

バスを降りると紅葉した木々に出迎えられ、10分程歩くと学校に到着しました。


保育園、小学校、中学校と学童保育やプレスクールまで同じ敷地内ある総合学校でした。

 

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まず、先生から学校の概要を聞きました。

そして生徒会、サポートスチューデント制度、もめ事仲裁係に所属している生徒さんから、それぞれの役割や仕事内容について話をしてもらいました。

 

自分たちで学校を変えることができる!

自分のスキルとして、今後に役立つ!

 

と力強く語ってくれました。

 

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そのあと校舎内を見学していると、

子どもたちが廊下やフリースペースでそれぞれ自主学習をしていました。


日本でよく目にする、一斉授業の形式で授業をしているクラスもあります。

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特別支援の教室は、様々なニーズに応えられるような環境が整っており、先生方の工夫も多く見受けられました。

食堂で給食を頂き、クオッパヌンミ総合学校をあとにして、徒歩10分ほどでユースセンターKlubiに到着しました。

 

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中に入ると、漢字で“歓迎”という文字が!

子どもたちが調べて書いてくれたそうです。

 

職員の方から説明を受け、施設を見学しました。

 

親でもなく、先生でもない頼れる大人の存在、そして安心感。

地域の子どもたち、若者の居場所であり、セカンドハウスのようなところでした。



3日目はホテルから徒歩圏内の図書館を4か所巡りました。

 

駅の近くにある現代的な図書館。

音楽スタジオや3Dプリンタまで揃っており、なお且つリラックスできる空間もありました。


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こちらの図書館は歴史的な建造物、そして古書の数々。

 

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どの図書館も、人々が集う憩の場という印象でした。

 

遅めの昼食で、「かもめ食堂」へ。
日本のフィンランドブームを巻き起こした有名な映画。
見たことがある人にとっては、
あの映画の雰囲気そのままで、映画の中に自分がいるようで嬉しい気持ちになりました。

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午後は少しフリータイムを取り、夜は早々に夕食を食べて早寝をします。
なぜなら、明日はホテルを出るのがAM5:00だから...。

オランダへ続きます。

ゼミ19  グローバルスクール生との交流

この日は、船内で「グローバルスクール」を受講しているメンバーとの交流を行いました。グローバルスクールはGTCと同じく船内のプログラムの一つです。
(※グローバルスクールHP http://global-school.jp/

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学校になじめなかった過去を持つ人がいたり、周囲の人との違いに戸惑ったりした経験を持つ人もいます。船の中で、様々な人と触れ合いながら、自分はどういう人間なのかをもう一度見つめるということはGTCのプログラムでも行いますし、彼らから学校に対して自分たちとは違った意見・印象を得られればとても意味があるのではないかということで、GTC生から提案があり、今回の交流ゼミを実施することになりました。

 

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まず最初に、アイスブレイクとしてボールを使って協働ゲームを行いました。
リヒテルズさんが紹介してくださった、名前を伝えながらボールをパスしていくゲーム、ここでもさっそく実践しています。今日の進行役はふぁんたこと野茂大地くん。

 

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そして、今回のメインワーク。トレジャーこと奥平啓太くんが中心になって、GS生たちともっと仲良くなるために、「GS生たちと話したいこと」をコンセプトにトークカードをつくりました。

 

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4人〜5人で一つの円になり、引いたカードのお題に沿って話をしていきます。
「船に乗る時どんな気持ちだった?」「影響を受けた人は誰?」という話から、「学校の良いところ、嫌なところ」など踏み込んだ話まで、内容は多岐に渡りました。

 

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「初めての交流で最初は緊張をしていたけれど楽しくなっていった。また一緒にやりたい
という声もグローバルスクール生から上がっていました。振り返りジャーナルの中で「学校が嫌い!という経験をしてきた彼らの率直な意見を聞けてよかった」と書いてきたGTC生も。今回の交流ゼミは、お互いにとって良い時間になったようです。

ゼミ17 フィンランド・オランダ教育ツアーのシェア会

寄港地ラッシュが終わったこの日のゼミでは、オーバーランドツアー(一時船を離脱してのツアー)から帰ってきたメンバーが、行っていないメンバーに向けて、フィンランドとオランダの教育を見てきた感想をシェアしました。

 

このオーバーランドツアーの行程はこんな感じ。

フィンランド

・クオッパヌンミ総合学校(小学校中学校一貫校)
・ユースセンター クルビ(放課後に子ども・若者が行ける学童みたいな場)
ヘルシンキ市の図書館(4箇所)

 

●オランダ

・ハーグ市の私立高校
・イエナプラン校(プレスクール・小学校)
モンテッソーリ校(プレスクール・小学校)

 

学力が高いことで知られているフィンランドや、子どもの幸福度が高いオランダを訪れ、日本との違いや共通点にも気づきがありました。
実際にオーバーランドツアーに参加していないメンバーに様子を聞いてもらうことで、改めて言葉に紡がれていく様子が見られました。

 

それぞれが体験したことの中でインパクトがどこにあったのか、深く語りたいテーマは何なのか、船内で行う予定の報告会の準備に向けて、アイデアが得られた時間でもありました。

ゼミ16 リヒテルズ直子さんによるオランダの教育体感ワークショップ

この日は、水先案内人としてピースボートに初乗船されているリヒテルズ直子さんをゲストに招き、GTC生と地球大学生のコラボゼミを行いました。
(※地球大学HP http://peaceboat.org/projects/univ.html?pj=about

 

まず最初に、自己紹介タイム。
…と思いきや、2人1組になり、お互いについて質問をしていき、全体に向けて相方の紹介をするという他己紹介スタイルから始まりました。
いつもの自己紹介と違って、人に自分のことを紹介してもらうのって新鮮ですね。

 

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次に、小さなボールを使って、ゲームをはじめます。
自分の名前を呼んで、ボールを次の人に送っていきます。
バリエーションがいろいろあり、次に渡す人の名前を呼んでボールを送るワークや、できるだけ早くグループ全員にボールを渡すために知恵をしぼるワークなど、一つのボールでもとても盛り上がりました。

 

次に行ったゲームは、名前当てゲームです。
誰もが知っている有名人を一人思い浮かべ、名前を付箋に書きます。そして、隣に座る人に見えないように、その人のおでこに貼ります。
おでこに貼られた人は、質問をしながらその答えを探り当てていきます。
質問をされた人は、「はい」「いいえ」しか答えらません。

 

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オランダの学校では、こういった時間を授業に入る前にたっぷりと取るそうです。感情を共有したり、身体を使って思い切り遊ぶことで、隣にいる人やクラスの友達のことを知ったり、自分への理解を深めていくこともできます。そういった過程の中で、「仲間」になっていきます。

 

その後、「これらの有名人の中で誰が一番”かしこい”と思う?」という問いかけから、人の能力を8つの軸で見る「マルチプルインテリジェンス」の概念を学びます。人のスマートさは多面的である、という考え方がオランダでは当たり前になっています。


さらに、オランダで広がっているイエナプラン教育で取り組まれている「ワールドオリエンテーション」という探究学習を体験!

 

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地球大学の人たちと合同でゼミを行うのは初めてでしたが、最初のアイスブレイクからワールドオリエンテーションまで、それぞれのことがよくわかり、また同時にみんなで学び合える時間となりました。

 

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リヒテルズさん、ありがとうございました!

ゼミ14 フィンランドの教育と社会

この日のゼミでは、フィンランドの教育事情を、映像を通して学びました。
今回、GTC生の半数がフィンランドの学校を訪問するツアーに参加することになっています。その事前学習を、行かないメンバーも交えて行いました。

PISA(国際学力到達度調査)でトップレベルとなり、教育力の高い国として有名なフィンランドですが、一時は経済が衰退し、国は危機的な状況に陥っていました。
そんな時、国家の再生のために教育を変えようと、大きな改革が行われました。その主眼は、すべての子どもたちに平等に質の高い教育を提供すること、そのために現場の教師に大きな裁量を持たせるということでした。

 

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フィンランドにいくメンバーもそうでないメンバーも、みんなで映像を見ながら感じた疑問や面白いと思ったことなどをメモに書き留めていきます。
自ら問いを立てて、現場へ赴くことで、よりたくさんのことを吸収できればと思います。

実際に現地に訪れるメンバーは実際の現場はどうだったのか、GTC生に限らず船の仲間たちに学んだことを伝えられるといいですね。